みなさま
本日時間外対応について「深く」考えさせられることがありました。
結論から言うと、こういうことが続くなら「時間外対応を辞めようかな」と考えるようになります。そして「本当に守りたい患者さん」を守ることができません。
それは何かというと・・・
1つ目
深夜の12時過ぎに「12時間排尿していない」という事例で、かかりつけにしている病院が電話に出ないため、5年以上ぶりに電話された方です。
私は「当院で対応してもいいですが、5年以上来院のため、カルテがありません(法的に5年保存することになっています)。その場合新患扱いになります。」
「また名古屋市獣医師会の夜間緊急病院があります。そちらは深夜2時まで対応されています。どうされますか?」
と聞いたところ・・・
「電話ではわかりませんか?」とのこと・・・
私は「電話では責任もって大丈夫かどうか?答えられません。連れてこられないと、大丈夫とも言えません。」と伝えました。
そうしたら「小さな子もいるので家族と相談します」とのこと。
私は「もし連れてくる場合は電話をください」と伝えました。
本日電話はありませんでした。なぜその日の夕方にかかりつけに行かなかったのでしょう?
私たちは大丈夫という機関ではないです。
2つ目
昼過ぎの時間外です。
「爪楊枝を誤食したため、診てほしい」とのことでした。もし心配なら連れてきてほしいと伝えたら、遠方でしたが、30分ほどで来られました。
「もちろん時間外もかかりますし、大丈夫な場合でも診察料はかかります。」慌てて電話を切られて、来られました。
体重の2㎏台の小さな子でしたので、来られてから他に何も食べていないことの確認、身体検査や症状の確認をしたうえで、2つ提案しました。
1つは「薬で催吐させる」「もちろん負担がかかる」
もう1つは「経過観察する」「異物が出てこないリスクもある」
でした。大丈夫かもしれないが、正解はないので、どちらでも間違いではありません。
吐かせてもいいとは思いますが、何もしないことを選択したので、診察が終わったら、「じゃあ来なくてもよかったじゃないか?ぼったくりだ」と怒り出しました。
そうでしょうか?
「まだ心配だけど、経過をみます。時間外対応ありがとうございました」ではないのでしょうか?
来ていただき、安心していただき、ゆっくり過ごせると思います。
吐かせたら、そこまでやる必要あるのか?とでも言いそうです。
実はその方誤食は2回目です。さんざん吐かせて出てこないという事がありました。でもその結末は「家に飲んだと思った蓋があった」のです。
お互いのコミュニケーションの上に成り立つ信頼関係です。
時に病気は待ってくれません。待ったなしで来ないとならない時もあります。
治療はお金もかかることですし、した方がいいことは強く勧めますが、お互いで決めたことを後出しじゃんけんのように批判というより文句や捨て台詞を言われる方とは、当院はお付き合いできません。
「紳士淑女にお仕えする私たちは、紳士淑女である」
リッツカールトンのクレドです。「ちゃんとした対応を求めるなら、ちゃんとした言動をしてほしいし、私たちも常に努力をします」