水を飲む量が増えた気がする…
という飼い主様が時々いらっしゃいます。
そこには病気が隠れているかもしれません!
正常な飲水量
まずは正常な飲水量ですが
犬:一日で体重1kgあたり50~60ml
猫:一日で体重1kgあたり20~30ml
(体重10kgの犬で500mlほど:500mlペットボトル一本分)
これが目安と言われていますが、季節や個体差もあります。
しかし飲水量が1日の目安となる量の2倍以上であれば、明らかに異常な状態です。
☆飲水量の測り方
計量カップ1杯分の水を器に入れます。
余った場合、入れた分から余った分の量を引くと1日の飲水量が出ます。
毎日同じ時間に測るのもポイントです。
飲水量が増える原因
毎日の飲水量は、尿を作る腎臓やのどの渇き、腎臓の働きを補助するホルモンの働きで決まっています。
したがって、腎臓やホルモンに異常が起こると、様々な症状が現れるようになります。
腎臓で作られる尿の過程に何らかの異常が起こって、体内の水分が不足するようになるとのどが渇き、飲水量が増えるようになります。
また、夏は冬より飲水量は増えますし、精神的に影響を受けるような出来事があったり、塩分の高いフードや薬の服用(ステロイド、利尿薬)によっても飲水量が増えることがあります。
考えられる主な病気
・糖尿病
・副腎皮質機能亢進症(主に犬)
・副腎皮質機能低下症(主に犬)
・上皮小体機能亢進症
・腎不全
・子宮蓄膿症
・甲状腺機能亢進症(主に猫)
・急性肝不全
尿量が多くなると、トイレのお世話が大変になるため水を控える方がいらっしゃいますが、水が不足すると脱水症状を起こすことがありますので、いつでも自由に新鮮な水が飲めるようにしてください。
飲水量が増える状態が長期間続くと、心臓、肝臓、腎臓などの臓器に負担がかかります。
普段の飲水量を測っておくと異常が起こった時、早期に気づくことができます。
一度、普段の飲水量を測ることをお勧めします!